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性病ってなに?

性病ってなんのこと?

性病とは、性行為によって感染する病気のことです。
日本人は「性」に対してオープンではないので、感染しても病院に行ったり、パートナーに相談することができない人が多く、性病にかかっていても性行為を続けて感染を拡大してししまうことが問題視されています。
現代医学において、性病は治る病です。
性病についてきちんと知ることで、予防することができます。

性病とSTD(性行為感染症)

性病に似ている言葉で「STD(性行為感染症)」というものがあります。
性病が、淋病・梅毒・軟性下疳・クラミジア感染症の4つの病気を指す言葉であるのに対して、STDは性行為で感染する全ての病気を指す言葉です。

「性病」とは昔の言い方で、現代の医学ではあまり使われません。
以前は上記の4つの病気だけが性行為で感染する性病であるとされていましたが、他にも性行為で感染する病気が沢山発見されたので、性器の感染症としてSTDという言葉が使われるようになったのです。
ですが日本では、STDよりも性病の方が認知度が高いため、性病=STDとして使われています。
なので、このページでも同様の意味で紹介していきたいと思います。

性病が無くならない理由

性病は、コンドームを使用することで予防ができますし、万が一感染しても薬で完治できるものが大半です。
それなのに性病にかかる人が減らないのは、なぜでしょうか。
子作りのための性行為では、コンドームが使用できないという根本的な問題もありますが、性病の「自覚しにくい」「治療しにくい」という特徴が大きな要因です。

自覚しにくい

性病は、必ず性器に症状が現れるものと思われがちですが、全く症状が出ないことも多い病気です。
新しい相手と性行為をした時や、風俗に行ったり、不特定多数の相手と関係を持ってしまったなど何か心当たりがある場合は、性病検査を受けるようにしましょう。

たとえ性病と思われる症状が出たとしても、認めたくはないものです。
「もしかしたら違うかもしれない」「調子が悪いだけですぐに治る」などと決めつけて治療を先延ばしにしてしまうと、悪化してしまったり、性行為の相手を感染させてしまいます。
次の様な症状が出たときは、早めに専門医の診察を受けるようにしましょう。

  • 性器のかゆみ・痛み
  • 性器に水ぶくれ・できものがある
  • 性器から膿みが出てきた
  • 排尿痛がある
  • 残尿感がある
  • 原因不明の熱が出た
  • 女性の場合、おりものの量・色・臭いの変化

自然治癒はしない

ほとんどの性病は、自然には治りません。
性病の可能性があっても、病院には行きにくいですし、誰にも相談できずにズルズルと悩んでしまう人が多いと思います。
病院に行けずに、そのまま性行為を繰り返してしまうことで、感染が拡大していきます。
ですが、性病は風邪のようなもので、性行為をする以上誰でも感染する可能性がある病気です。
「もしかして」と思ったら、勇気をだして専門医に見てもらいましょう。

パートナーに言いにくい

検査で性病だと分かっても、パートナーに言いにくいのが、性病を完治させられない最大の理由です。
パートナーの浮気を疑ったり、逆に疑われてしまったりしますし、「性病=遊んでる」というような勝手な思い込みをしている人が多いせいもあり、パートナーには言いにくいのが現状です。

ですが、性病は誰でもなりえる病気で、パートナーと一緒に治療しなければ治すことができません。
もしパートナーも感染していれば、自分だけ治療しても、またすぐに感染してしまいます。
大切なパートナーだからこそ、きちんと伝えて完治させましょう。

代表的な性病の種類と特徴

代表的な性病の特徴を紹介していきたいと思います。
これらの病気と似た症状がある場合は、できるだけはやく専門医を受診するようにしましょう。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、性行為による粘膜接触によって感染します。
男性の場合、排尿痛・尿道のかゆみが生じる病気で、潜伏期間は1~3週間です。
抗菌薬や点滴で治療するのが一般的です。

淋病

淋病は、クラミジアと同じく粘膜接触で感染します。
排尿痛がひどく、尿道から黄白色の分泌物が出てくるのが特徴です。
潜伏期間は2~7日と短めで、抗菌薬を使って治療するのですが、抗菌薬に耐性のある淋菌が増えてきているので、点滴をすることもあります。

性器ヘルペス感染症

性行為で、皮膚・粘膜の病変部が接触することで感染します。
潜伏期間は2~10日で、性器のかゆみ・不快感が現れた後、水泡やびらんが生じます。
抗ヘルペス薬を使って治療していきます。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、少し聞き慣れない名前ですが、性器にできるイボの一種です。
性行為で、皮膚・粘膜の病変部が接触することで感染します。
潜伏期間は3週間~8ヶ月と長く、3ヶ月程度で発症する人が多い病気です。
性器や肛門に先が尖った鶏のトサカのようなイボができます。

痛みはほとんど無く、異物感や軽いかゆみ程度です。
自覚症状の無いまま性行為を繰り返し、感染を拡大してしまう可能性が高い病気でもあります。
塗り薬を使用する長期的な治療と、患部を切除する治療法があります。

梅毒

梅毒は、江戸時代から認知されていた程、昔から人々を悩ませてきた性病です。
性行為で、皮膚・粘膜の病変部が接触することで感染します。
潜伏期間は3週間程度で、放置すると生死に関わるとても恐ろしい病気です。
症状は、第1期~第4期に分けられていて、病原体の梅毒トレポネーマが徐々に全身へと広がっていきます。

第1期症状

性器や口などの感染した皮膚・粘膜に、赤いシコリやただれができます。
そして、患部に近いリンパ節が腫れていきます。

第2期症状

その後の3~12週間程の間、高熱と倦怠感が全身を襲います。
同時に皮膚に様々なタイプの発疹が現れ始めます。

第3~4期症状

第2期を過ぎても治療をせずに放置し続けると、10~30年の間に時間をかけて全身の血管が冒され、ついには心臓や脳にまで達してしまい、精神に異常をきたし、死に至ります。

治療法は、抗菌薬を使うのが一般的です。
妊娠中の女性が梅毒に感染すると、生まれてきた赤ちゃんが「先天性梅毒」になることもあるので、予防・早期発見・早期治療を心がけましょう。

HIV

HIVは、早期発見が難しく、重病化すると命に関わる病気です。
誤認している人が多いですが、HIV=エイズではありません。
HIVは体液・血液を介して感染し、感染初期・無症候期を経てエイズを発症します。

感染初期

数日の潜伏期間の後、2~6週間の間HIVが体内で急激に増殖します。
HIVが増殖している間は、発熱・喉の痛み・筋肉痛・発疹などの風邪やインフルエンザのような症状が出ます。
特に何もしなくても、数週間でこの初期症状は消えてしまうので、風邪と間違えて感染に気付かない人が大半です。

無症候期

無症候はその名のとおり、なんの症状も出てこない期間のことです。
感染初期の症状が無くなると、数年~10年程の間無症候期が続きます。
表に出る症状は無くても、体内ではHIVが毎日約100億個増殖しながら、免疫機能を蝕み続けます。

エイズ発症

HIVによって免疫機能の破壊が進んでいき、どんどん免疫力が落ちていくことで、健康的な人であれば何ともないような軽い風邪などの弱いウイルスや日常的に存在しているカビ菌などにも対応できなくなっていきます。
ちょっとした細菌などで感染症を引き起こしてしまうので、エイズ発症後は入院治療が必要になります。
HIVに感染した人の多くが、エイズを発症するまで感染に気付かないことが多く、知らない間に感染を拡大してしまいます。
エイズを発症して治療をしなかった場合の余命は、2~3年と言われています。

現代の医学では体内のHIVを完全に取り除くことはできませんが、治療薬によってHIVの増殖を抑えることで、普通の生活を送ることができますし、妊娠・出産も可能です。
エイズ発症後の治療は、発症前に治療を開始するのに比べると難しくなりますが、「不治の病」ではなくコントロールできる病気です。
早期発見・早期治療のために、HIVの正しい知識を身に付けて、HIV検査を受けましょう。

性病は早めの検査でしっかり治そう

性病は放置してしまうと、死に至るケースもある恐ろしい病気です。
恥ずかしがって検査や治療を先延ばしにしても良いことはありません。
パートナーが変わったり、心当たりができてしまった時には、定期健診のつもりで性病検査を受けることをおすすめします。

投稿日:2018年11月1日 更新日: